3/7 headLine vol.12@下北沢440


440って行ったことがないし、見に行ってみようかと思い、行くことにした弾き語り。レアな選曲と、思った以上に面白くて、行って良かったー!
下北沢に着いて、小雨が降る中440へ。チケット引き換えが始まり、順番を待っているうちに雨は本降りに・・・。そのあと用事を済ませて再び440に戻ってきた頃には、雨はやんでしまった。なんだよー、雨、もう少しあとか前にズレてくれれば良かったのに(苦笑)。
入場は、HP予約と電話予約の同時入場。30番台だと椅子に座れないかな・・・と思ったけど、中に入ると440は奥行きがあって、椅子やソファーには100人くらいは座れて、立ち見を入れると120人くらいなのかな。後方だけど、ステージがよく見える位置に座ることができたので良かった。



まずは高畠俊太郎さんがステージに出てきて挨拶。「雨、まだ降ってる?」と言いながら、「ブログにも書いたけど」と今回のイベントにさわおが出ることになった経緯を簡単に説明。そして後ろの立ち見の人たちに向かって「大丈夫?見えてる?」と声をかけ、「先にさわおくんがやって、僕がやります。そのあとセッションもやるので。途中でトイレも行ってもらっていいのでね。・・・では、山中さわおくんです」
高畠さんの紹介のあと、ステージに現れたさわお。肩にかけた黒いトートバッグから、ダンボールに貼り付けた?バスターくん(ドラムを叩いてる後ろ姿のヤツ)を取り出し、サイドテーブルにセッティング。さらにその前に手のひらサイズのメトロノームを。どうやら、ダンボールバスターくんがリズム担当のようで(笑)。
「今日は失笑をかいに来ました。音楽なんかで勝負しねーぞ!」と、例のアコギを持ち上げ歌い始めたのは「サブヒューマン」!うわわ!いつ振りだろ、この曲をライブで聴いたのって。“ピース”のスをブレスで伸ばすのが耳に残る「Our love and peace」。先日のLOFTで聴けて、ライブでまた聴きたいと思ってた「Across The Metropolis」。1曲終わる毎に、手巻きのメトロノームのネジをカリカリと巻きながら、「あ、今日はこんなかんじですから」と、最初は淡々とやっていたのですが、「どこ見ていいか分かんないな」と言いつつ、このあたりから徐々に話し出すさわお
「俊太郎くんとは、去年の年末に偶然会って。monokuroのライブを見に行って、誰が対バンとか全然知らないで行ったら、でっかいマスクしてサングラスをかけたヤツが出てきてさ。ステージにだよ?ヤベーの出てきちゃったな!と思って、歌い始めたら “アレ?俊太郎くんじゃねーか?”と。で、あとで話した時にこのイベントのことを聞いて、“出たい!出たい!”って言ったんだけど、いざ出ると決まったら、何やるかなんにも考えてないからさ。“やっべ!”って」と目を見開くさわお(笑)。
そして、ステージ下手側の関係者席に向かって「そこに真鍋吉明いるだろう!ピロウズは昨日もレコーディングで、明日もレコーディングなんだけど、彼は“息抜き”って言って来ましたからね。俺の真剣な夜を!」 Peeちゃんといえば、あとでさわおが「今朝早く起きて“ラジかる”を見てたら、押切もえが出てたんだけど、“細いですよねー”って言われて、“全然細くないです〜”とか言ってたんだよ。なんでああいうこと言うのかね。俺は “良い曲書きますよね”って言われたら “知ってる!”って言うけどさ(笑)。でも、“細いですよね” “ありがとうございます”でいいじゃんか。細くないなら、モデルなんか辞めちまえよ!押切もえなんか、木の実ナナじゃねーか」 えーと、木の実ナナって・・・って、一瞬考えちゃったよ(苦笑)。いや、似てる似てないの前に、例えが古い!と思ったら、後方に居る私にも聞こえてきた笑い声・・・さわお「あ、真鍋くんにウケてる!」 Peeちゃん笑いすぎですからー。
メトロノームを手に取り、巻きながら「こんなんで4000円もするんだぞ。買う時に、“赤ちゃんの睡眠効果もあります”って説明書きもあったんだけどさ、レコーディングの時に置いといたら、隣でしんちゃんが “ガーッ”て寝ててさ。お前かよ!っていう」 しんちゃん(笑)。ずいぶん、老けた赤ちゃんだことで(笑)。
トイレに行こうとしたお客さんを見て、「おっと、早くもトイレか。さっき俊太郎くんはいいって言ってたけど、俺はどうかな〜。戻ってくる時に、すっげぇ注目してやる!」 大人げないよ、さわお(笑)。


デリシャスレーベルから出てるコンピに、さわおのソロ曲が入っているのですが、その中から「Birthday」を。こういう機会でもないと、ライブで聴くことなんてないよなー。「Monster C.C」では、“C.C”はカシアス・クレイのことで、黒人ボクサーのモハメド・アリの本名だと説明。金メダリストなのに、黒人だから白人レストランに入れなかったりしたそうです。
ピロウズは年始はだいたい10日くらいから始めるんだけど、最初のスタジオで “なんか曲ないの?”って聞かれて、“おーあるよ、あるよ”って・・・“Vain dog”ってこういう(イントロを弾く)ヘンなリフのさぁ、この曲を年始に持ってった時は “大丈夫なのかよ”って不穏な空気が流れて、“大丈夫!大丈夫!”って言って。ま、大丈夫じゃなかったんだけど」(ははは・・・。)「で、3年くらい前か。その時は、大晦日に作ったのならあるよって、だから仮タイトルが“大晦日”でずっとそう呼んでた曲で、歌詞を書いた時に “New Year's Eve”って語感が面白いなぁと思って、つけた曲。ピロウズって大晦日はQueに出て、クアトロに出てってかんじなんだけど、俺、その日の朝に曲作ったんだよな!」へぇー、すごいなー。そういえば、こないだの大晦日には「New Year's Eve」を演らなかったね。
LOFTでも話した、ピロウズ18年目にしてピロウズ大好きになってしまったさわお母のネタへ。さわお母は、ピロウズは本当に初期の「パントマイム」の頃のイメージで止まってたらしく、“別人のようです。良かったね”とメールを送ってきたそうで、「良かったねって!」とつっこんでいたけど。「ラジオもチェックするようになっちゃって、いつも適当なこと言ってるのに、聞いてるんじゃないかと思うとやりづらいんだよな〜」


「92年とか93年頃の曲なんだけど・・・でさぁ、こないだ思い出したことがあって、もう泣こうかと思ったんだけど。(上京してきて間もなくて)友達も居なくて、お金も無いから、暇をつぶすにも限られたことしか出来ないだろ。だから、寝て。でも寝て、“起きる”というのが猛烈にイヤで、起きてすぐ睡眠薬を飲んだことがある。だけど、睡眠薬って睡眠不足の人にしか効かないんだよ。8時間とか寝て飲んだから、もう本当に最悪だぞ、体は動かないのに意識は半分あるまま7、8時間」ちょ!それ、切なすぎるだろ・・・。「あ、引いちゃったよ。ま、“おはよう睡眠薬”って呼んでるんだけど」そんな明るいネーミングは要りません(笑)。そこから曲に入ろうとしたけど、前方のお客さんがツボに入ってしまったらしく笑いが止まらず。一呼吸おいて、「屋上に昇って」!まさか、こんなに昔の曲が聴けるなんて!バンドで聴く前に、弾き語りで聴いてしまったよ。いつか、バンドで聴いてみたいな。
そして、これも意外だった「傷跡の囁き 誰もいないパラダイス」ゆっくりと力強く歌う歌声に引き込まれてしまった。間奏のギターもちゃんと弾きこなしてて、とても良かったなぁ。
メトロノームのテンポを速いのに合わせて、時計を見るさわお。「あっ、俺、時間すぎてる・・・おかんの話とかしてる場合じゃなかった」と言いつつも、曲に入る間の取り方を変えたりせず、始めたのは「ローファイボーイ, ファイターガール」。どの曲も、テンポが原曲のままなことに気付き、だから違和感とか無いんだなーと妙に納得。最後は「ハイブリッド レインボウ」でシメ。たっぷり1時間、じっくり楽しめて良かった良かった。



高畠さんが始まるまでに、トイレには長蛇の列が。いちいちイジられたら、行きづらいもんね(笑)。私もここで行っておきたかったんだけど、あまりの列に断念。でも、並んでも行っておけば良かったんだよ、とあとで後悔することに(苦笑)。だって、並んでたお客さんが席に戻るまで、高畠さんはライブを始めるのを待ってらっしゃったんだし!ライブの途中で、隣の席の人がトイレに立ったので、“じゃあ私も〜”と入れ違いに席を立ったら、「あ、言うの忘れてた!ここから2、3曲はトイレに行けないかんじなので、今のうちに。行って行って」と言われ、お客さんに笑われてしまったよー。恥かしい〜・・・。
高畠さんは、最初はアコギで、次に鍵盤で。ほかの人にエレキを弾いてもらって、エレキとアコギの2本で。と視覚的にも変化があって、あっという間!
そして関係者席で見ていたさわおが呼ばれ、酒を片手に持ったままステージへ。「俊太郎くんはさ、ULTRA POP、POINTER、AUTO PILOTって爆音バンドをずっとやってたのに(うんうんとうなずく高畠さん)・・・なんでそんなにアコギもピアノも上手いんだよ!俺の声を良い声だって言ってたけど、俊太郎くんのがっ!しかも、俺なんかこんなんでさ・・・」と、指と一緒に体もメトロノームのように動かしながら「シロウトじゃんか!今日は、やってたったぜ!って思ってたのに」と自分の腿のあたりを叩きながら悔しがるさわお。大人げない(笑)。高畠さんのほうを向きながら「でも、楽屋でMCの話をしたんだよな」、「うん、メモ取ろうかと思った」と言う高畠さんに、「そこだけは勝った(笑)。あーでも悔しいっ、また絶対出てやる!」ははは、またの機会を楽しみしてるよ。
さわおがアコギで、高畠さんがピアノを弾き、二人で「さよならユニバース」。イントロのピアノは一音違う音を弾いて、思わず笑ってしまったけど、交代で歌ったボーカルは完璧で、今日、ライブの前に2回くらい合わせただけと言っていたけど、途中で二人で顔を見合わせながら演奏してた雰囲気を含め、良かったです。
雨上がりの夜道でも、心がポカポカとするような良い夜だったなー。

3/7 山中さわお下北沢440 セットリスト

 1.Subhuman
 2.Our love and peace
 3.Across The Metropolis
 4.Birthday(SAWAO YAMANAKAソロ曲)
 5.Monster C.C
 6.New Year's Eve
 7.屋上に昇って
 8.傷跡の囁き 誰もいないパラダイス
 9.ローファイボーイ, ファイターガール
10.ハイブリッド レインボウ

(ENセッション)
11.さよならユニバース